早起きして、父と網おこしに行った。
風も無く、波は穏やかでカモメ一羽さえいないとても静かな朝の海。
今日は、小さい魚から大きい魚といろんな種類の魚が捕れる網をおこすのだけど、
私は特にこの網が好きで、小学生の頃と成人してからもよく乗った。
スピードを上げると波の粒が顔にバチバチ飛んでくる。痛い。
振り返って父を見たら、遠く一点だけを見つめ、船外機を操作している。
年々透明になっている父の目、だけど海の上では見えるようだ。
父の仕事が好きで大工仕事や網作り、ペンキ塗りなんかをよく手伝わせてもらった。
夢は職人さん。職人ならなんでも良くて、いつも修行してる気分でいた。
船の上から学校帰りによく歩いていた砂浜が見える。
鱒をつかんで大きく腕を振り、いつも覗きに来る二羽のオオワシに合図していた。
脂ののった桜鱒とビカビカの鰊を持ち帰りました。
只今、シェフが腕を振るって仕込みをしております。
わたしも乗りました。
わたしは町っ子です。
シェフ
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by fenetre-blog
| 2016-05-24 00:13
| 日々のこと